【すいとーよ】博多弁で好きと伝える告白フレーズ7選!※長文の例文付きで解説。
『博多弁で好きだと伝える告白フレーズ』について徹底解説します。
「好きな方言ランキング」「かわいい方言ランキング」といった全国の方言ランキングで常に人気の上位を獲得する”博多弁”。
「博多弁をしゃべる女の子ってなんか可愛いよね」と感じている男性も多いのではないでしょうか?
バラエティ番組などで取り上げられる影響もあって、博多弁の告白と言えば「すいとーよ」を想像する人が多いよね。
ただ、実際のところ異性に告白するような若い世代で「すいとーよ」は使わない表現だという現実も…。
では、リアルに使える博多弁の告白フレーズにはどのようなものがあるのか、気になりますよね?
そこで今回の記事では、福岡県民歴40年超の著者が「博多弁で好きと伝える告白フレーズ7選」を、分かりやすい例文付きで解説していきます!
【例文あり】博多弁で想いを伝える告白フレーズ7選!
それでは早速「博多弁で想いを伝える告白フレーズ」をご紹介していきましょう。
普段は心がけて標準語を使っているという元・福岡県民の方も、告白の際には是非今回ご紹介する博多弁の告白フレーズを使ってみてください。
普段とのギャップも相まって、告白の成功率が2~3割増になるかも!?
好きやけん付き合ってほしい
「~やけん」というのは博多弁独特の語尾で「~だから」という意味。
このフレーズを標準語にすると「好きだから、付き合ってほしい」になります。婉曲な言い回しも何も無い、ストレートな告白だと言えるでしょう。
男性・女性に関係なく使えるシンプルな表現だよ。
女性の立場からの個人的な意見ですが、男性から「好きやけん、付き合ってほしい」と真っ直ぐ目を見て言われたら、かなり好感を持ちます。
決して自分の気持ちをごまかしたりせず、逃げも隠れもしない潔さと、誠実さを感じるからです。
ご紹介する博多弁告白フレーズの中で最も使いやすく、成功率も高いのではないかと思います。
方言を使った例文
- 俺、頼りなく見えるかもしれんけど、サオリのこと好きやけん、付き合ってほしい
→意味:俺、頼りなく見えるかもしれないけど、サオリのこと好きだから、付き合ってほしい
前から好きったいね
「~ったい」というのも博多弁独特の語尾で「~なんだ」という意味。
このフレーズを標準語にすると「前から好きなんだよね」となります。
「私、辛子高菜より辛子明太子が好きったいね」という感じで、人への告白以外にも日常的に使う博多弁です。
「~ったい」の後に付く「ね」は、軽く念を押すようなイメージ。
女性が語尾につける「ね」はちょっと可愛らしさを感じさせるよね。
また「前から」というところに好きでいた時間の長さを感じさせ、思わずキュンとしてしまう告白フレーズではないでしょうか。
方言を使った例文
- 私、鈴木くんがいつも優しくお年寄りに声をかける姿が、前から好きったいね…
→意味:私、鈴木くんがいつも優しくお年寄りに声をかける姿が、前から好きなんだよね…
好きになったっちゃけど
「~っちゃけど」は「~っちゃん」という博多弁独特の語尾に、逆説の接続助詞がくっついたもの。
「~なんだけど…」という意味で、まだ何かの言葉が続きそうな余白を残しています。
このフレーズを標準語にすると「好きになったんだけど」という意味になります。
「好きになったんだけど、どうしたらいいの?」と、相手に判断を委ねるニュアンスがあるよね。
好きになったという気持ちを伝えたい。でも「付き合って!」と堂々と言えるほどの自信がない…。
そんな時にはこの告白フレーズを使ってみるといいでしょう。
「それなら付き合おうよ」とはっきり次の言葉を口にしてくれる相手なら、付き合い始めてからも頼りがいがありそうですよね。
方言を使った例文
- 私、いつの間にか宮崎くんのこと好きになったっちゃけど…
→意味:私、いつの間にか宮崎くんのこと好きになったっんだけど…
ずっと好きやったとよ
話し言葉の最後に「~とよ」を付けるのも博多弁の特徴的な語尾で「私、昨日キャナルシティ博多に行ってきたとよ」という感じで日常的に使います。
「~とよ」の意味は「~だよ」といったところ。
つまりこのフレーズを標準語にすると「ずっと好きだったんだよ」となります。
昨日今日の話ではなく「ずっと」好きだったと言われると、グッときちゃうよね。
標準語の「だよ」は濁点で音がにごりますが、博多弁の「~とよ」は音がにごらないため、同じ意味でも少し響きが柔らかく感じられるのではないでしょうか。
方言を使った例文
- 受付の井上さんって可愛いよね。今度食事に誘ってみようかなぁ…
- それはやめてほしいなぁ。だって私、入社したときからあなたのことずっと好きやったとよ
→意味:それはやめてほしいなぁ。だって私、入社したときからあなたのことずっと好きだったんだよ
○○のことが好きっちゃん
「~っちゃん」という語尾は、博多では日常的によく使われており、福岡県民なら誰もが知っている某袋ラーメンの商品名にもなっています。
意味としては「~なんだ」で、このフレーズを標準語にすると「~のことが好きなんだ」になります。
男性・女性のどちらでも使える、博多らしさ全開の告白フレーズだね。
「うち、昨日の晩ごはんハンバーグやったっちゃん」と同じくらいサラっとした口調で会話の中に告白を忍ばせるのも、案外効果的かもしれません。
方言を使った例文
- 実は俺、初めて会った時からお前のことが好きっちゃん
→意味:実は俺、初めて会った時からお前のことが好きなんだ
私〇〇のこと好きなんよね
この「なんよ」という語尾は、標準語にすると「~なんだよ」という意味になります。
実は博多だけでなく、広島や山口、長崎など、西日本各地で広く使われている方言だよ。
濁点の「だ」が抜けるだけでずいぶん柔らかい響きになるため、女性からの告白で使うと可愛らしく聞こえますね。
ただもちろん、女性専用の言葉というわけではありません。
テレビ番組で岡山県出身の千鳥さんが「わし、〇〇なんよ」などと話している姿が思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか?
コッテコテの博多弁というわけではないので、さりげなく方言を使って可愛らしさを演出したいときに使える告白フレーズと言えるでしょう。
方言を使った例文
- 私、渡辺くんのこと好きなんよね。部活でバスケットしてるときが特にかっこよくて、目が離せなくなるんよね!
→意味:私、渡辺くんのこと好きなんだよね。部活でバスケットしてるときが特にかっこよくて、目が離せなくなるんだよね!
ばり好いとーとよ
冒頭でお伝えしたことを覚えている方は「”すいとー”は若い人が使わない博多弁って言ってたよね?」と違和感を持ったことでしょう。
「好いている」「好ましく思っている」を博多弁に変換すると「好いとー」になるのは確かです。
「好いとー」という博多弁を使った「好いと~パイ」という博多銘菓もあるくらいだよ!
ただ冒頭でもお伝えした通り、実際に日常会話で使っている人はあまりいません。
だからこそ、あえて博多弁を全力で押し出した告白フレーズにしてみるのはどうか、という提案でもあります。
- 「ばり」は博多弁で「とても」の意味。
- 「好いとー」は博多弁で「好いている」の意味。
「とよ」も博多弁らしさが際立つ語尾の一つということで、これはまさに「博多弁丸出し」の告白フレーズだと言えるのです。
好きだってことを伝えたい。でも真正面から告白するのはちょっと恥ずかしい。
そんな照れ隠しの意味もこめて「実はあなたのこと、ばり好いとーとよ!」なんて、あえて博多弁丸出しで告白してくる女の子を想像してみてください!
ちょっと…いや、けっこう可愛いなぁと感じてしまうのではないでしょうか?
方言を使った例文
- 友達に聞いたっちゃけど、博多通りもん好きらしいね?
- そうやね。けど通りもん以上に、あんたのことばり好いとーとよ?
→意味:そうだね。だけど通りもん以上に、あなたのこと大好きなんだよ?
【日常会話でよく使う】博多弁の超可愛いセリフ5選!
ここまでは博多弁で想いを伝える告白フレーズについてお伝えしてきましたが、
まだ博多弁に慣れていない方にとっては、少しハードルが高く感じられたかもしれません。
そこでここからはもっと短いフレーズで、会話に少し加えるだけでも「超可愛い~!」と思ってもらえる定番の博多弁をご紹介します。
他県から福岡へ来たばかりで「博多弁って難しいなぁ」と感じている方は、まずこの5つをマスターするところから始めてみてはいかがでしょうか?
ばり~
「私、山本くんのこと、ばり好きやもん?」といった告白フレーズで使われると、思わずと嬉しくなってしまうのが「ばり」。
これは標準語で「とても」や「すごく」という意味で、強調を表す博多弁です。
まだあまり博多弁に慣れていない人でも「とても」を「ばり」と置き換えるだけだから簡単だよ!
「この前のデート楽しかった~」というよりも「この前のデート、ばり楽しかった~」と言うほうが相手にもこちらの喜びが伝わりやすくなりますよ。
方言を使った例文
- タカシくんって、弓道してるときの真剣な表情がばりカッコいいよね~
→意味:タカシくんって、弓道してるときの真剣な表情がすごくカッコいいよね~
なんしよーと?
博多華丸・大吉さんのテレビ番組のタイトルにもなっている「なんしよーと?」。
これは標準語にすると「なにをしているの?」になります。
老若男女を問わず、多くの人が使っている博多弁だよ。
気になる相手をデートに誘おうと思った時は、ひとまず電話して「今、なんしよーと?」とか「今度の週末、なんしよーと?」と気軽に尋ねてみてください。
「なんしよーと?」は、博多ではただの挨拶代わりとして気軽に使われている言葉です。
「なんしよーと?」と聞かれて、特に何をしているとも言えないときは「息しよる」というような冗談も飛び交います。
「気になる人に声をかけてみたいけど、どうすればいいか分からない…」という人は、とりあえず「なんしよーと?」だけでも覚えて、使ってみましょう。
方言を使った例文
- おう!なんしよーと?
→意味:おう!何しているの?
- 先生に頼まれたプリントを職員室に運びよると
→意味:先生に頼まれたプリントを職員室に運んでいるの
- じゃあ、手伝っちゃろ
→意味:じゃあ、手伝ってあげよう
あーね!
「あーね!」は「あぁ、なるほどね」や「あぁ、そういうことね」のように、相手の話に相槌をうつときに使う博多弁です。
「あーね!」は福岡から広がりをみせ、2013年頃に女子中高生を中心に流行した言葉のようなので、福岡県民といっても50代以上の人にはあまり馴染みのない博多弁かもしれません。
「好いとーよ」とは反対に、若い人ほどよく使う博多弁ということだね。
博多弁の告白フレーズと共に、使い方の例文を見てみましょう。
方言を使った例文
- サッカー部の中村くんとLINE交換したいっちゃけど、紹介してくれん?
→意味:サッカー部の中村くんとLINE交換したいんだけど、紹介してくれない?
- いや、紹介せん!
→意味:いや、紹介しない!
- なんでよ!
→意味:どうしてよ!
- 俺がお前のこと好きやけん、仲良くなられたら困るったい!
→意味:俺がお前のこと好きだから、仲良くなられたら困るんだよ!
- あーね!
→意味:あぁ、なるほどね!
よかよ!
「よかよ!」は、標準語で「いいよ!」という意味の博多弁です。
短く、言い切る形にすることで快諾の意を表します。
気になる人から「今度の日曜日、一緒にマリンワールドに行かん?」などと誘われたら、間髪入れずに「よかよ!」と返しましょう。
「あぁ~。うん、大丈夫~」とか「行けるよ~」といった間延びした返事よりも、ぐっと前のめり感が出ます。
「是非一緒に行きたい!」という気持ちが相手に伝わりやすくなるよ。
方言を使った例文
- 野球好きならさ、今度ホークスの試合一緒に観に行かん?
→意味:野球好きならさ、今度ホークスの試合一緒に観に行かない?
- もちろん、よかよ!
→意味:もちろん、いいよ!
たべりー
「食べりー」は、人に食べ物を勧めるときに使う博多弁です。
標準語にするなら「どうぞ食べてください」や「食べなさい」といった意味になります。
語尾が緩やかに伸びる感じが、のほほんとして可愛く聞こえるよね。
「食べりー」に限らず、博多弁では人に何かの行動を促す時、動詞の語尾が伸びるという特徴があります。
「早く宿題しー(意味:早く宿題しなさい)」といった軽い命令口調や「お小遣いあげるけん、とっときー(意味:お小遣いあげるから、取っておいて)」といった優しく何かを勧める時にも使うので、覚えておくと良いでしょう。
方言を使った例文
- クッキー焼いてみたけん、よかったら勉強の合間に食べりー
→意味:クッキー焼いてみたから、よかったら勉強の合間に食べて
【なぜ?】博多弁が可愛いのは語尾とイントネーション
ここまで読んだ方ならお気づきかもしれませんが、博多弁の可愛さの秘密はその特徴的な「語尾」と「イントネーション」にあります。
ここで、博多弁の代表的な語尾とイントネーションの関係を見てみましょう。
~ばい・~けん
「~ばい」や「~けん」は、福岡で暮らしていると日常的に飛び交っている言葉であり、博多弁を代表する語尾です。
これは標準語の「~だよ」や「~だから」にあたる言葉。
こういった独特の語尾が柔らかくて親しみやすい印象を与えるため、博多弁全体が可愛く感じられているのでしょう。
~っちゃん・~っちゃけど
博多弁では、小さい「っ」のような促音(詰まる音)と「ちゃ」のような拗音(ねじれる音)が多用されます。
例えば「あちらへ行きましょう」と「あっちへ行きましょう」を比べると「あっち」という表現のほうが幼さを感じさせます。
ビジネス文書や論文などのフォーマルな文章を書く場合、促音を使うと文章が稚拙に見えるから避けたほうが良いとされているよ。
つまり、小さい「っ」と「ちゃ」が連続で使われる「~っちゃん」という博多弁の表現にはどこか幼さが感じられ、それだけでも自然と可愛く聞こえるというわけです。
(博多弁の)イントネーション
博多弁の特徴的なイントネーションは、言葉全体をやわらかく、優しく聞こえさせます。
この記事でもご紹介した、代表的な博多弁の「~やけん」や「~っちゃん」。
これらに代表されるように、鼻に抜けるような「ん」で終わる語尾が多くあり、”ん”の文字は強く発音しません。
また「食べりー」や「行ってきー」のように語尾を伸ばすことも多々あり、話す人の感情が穏やかに伝わります。
イントネーションが違うだけで意味が変わる言葉もあるから、慣れるまでは難しいよね。
丁寧すぎず、かつ冷たくない、程よい距離感のある優しい響きが、博多弁が可愛らしく聞こえる理由の1つなのです。
【要約】博多弁で「すいとーよ」とはあまり言わない!
今回の記事では、博多弁で「好き」と伝える告白フレーズをご紹介してきました。
冒頭でもお伝えしたように、博多弁の告白フレーズとして有名な「好いとーよ」は実際の告白ではあまり使われません。
「できるだけ自然な博多弁を使って告白したい」という方や「あえてコッテコテの博多弁でウケを狙いたい」という方まで使えるさまざまなフレーズ、使えそうなものは見つかったでしょうか?
今回の記事を参考に、あなたの博多弁での告白が成功することをお祈りしています!